青森・西海岸唯一の酒蔵「尾崎酒造 株式会社」
青森県西津軽郡鯵ヶ沢町にある「尾崎酒造 株式会社」は、1860年(萬延元年)に創業された歴史ある酒蔵です。
昭和28年に法人化されて以来、鯵ヶ沢の地で160年以上、伝統技術を守りながら酒造りを続けています。
所在地は青森県西津軽郡鯵ヶ沢町大字漁師町30。
代表を務めるのは、若き蔵元・尾崎大氏です。
尾崎酒造は、津軽藩発祥の地に建つ酒蔵として、地域の歴史や風土を大切にしながら、世界自然遺産「白神山地」の湧水を仕込み水に用い、丁寧な酒造りに取り組んでいます。
船乗りの家系から始まった尾崎酒造の歴史
尾崎酒造のルーツは、もともと福井県に住んでいた船乗りの家系にあります。
初代・五郎右エ門が豊かな物資と自然に惹かれ、現在の鯵ヶ沢に移住。
その後、通船業から魚の仲買業を経て、1860年に酒造株を譲り受けたことが酒造業の始まりとされています。
蔵の歴史は代々受け継がれ、近年では13代目・尾崎行一氏が2010年に自ら杜氏として立ち上がり、南部杜氏に頼らない体制を確立。
2016年に行一氏が逝去したのち、現在の14代目・尾崎大氏が28歳の若さで社長に就任し、父の志を受け継いで酒造りに邁進しています。
尾崎酒造の代表銘柄「安東水軍」と「神の座」
安東水軍 大吟醸
『安東水軍 大吟醸』は、すっきりとした端正な吟醸酒です。
吟醸ならではの含み香が心地よく広がり、コクのある味わいが口の中に残ります。
バランスの取れた味と香りが特徴で、特別な食事の席や贈答品にも適しています。
安東水軍 特別純米酒
『安東水軍 特別純米酒』は、すっきり軽やかな飲み口でありながら、口にふくむと柔らかさが広がります。
お米の旨みがしっかり感じられ、白神山地の超軟水で仕込まれていることもあって、後味もすっきり爽やか。
和食を中心とした食事に非常によく合い、食中酒としてもおすすめです。
神の座 吟醸
『神の座 吟醸』は、俳優・森繁久彌氏によって命名された特別な銘柄です。
ほのかな香りと、さわやかな口当たりが魅力で、軽やかに飲める吟醸酒として親しまれています。
上品な味わいが料理を引き立て、日常のひとときを少し贅沢に演出してくれる1本です。
蔵元見学と購入方法について
蔵元見学
現在、尾崎酒造では蔵元見学に関する情報は公開されていないようです。
伝統的な酒造りを少数精鋭の体制で担っていることから、見学の実施は行っていない可能性があります。
訪問を希望される場合は、事前に問い合わせることをおすすめします。
購入方法
尾崎酒造の日本酒は、公式オンラインショップのほか、楽天市場やAmazonなどのECサイトでも購入可能です。
直売店の情報は限定的ですが、青森県内の特約店や土産物店などで販売されているケースもあります。
季節限定酒や特別ラベルの販売もあるため、定期的にチェックしてみるとよいでしょう。
まとめ
青森県鯵ヶ沢町に根ざし、160年以上の歴史を刻む「尾崎酒造 株式会社」は、白神山地の湧き水とともに歩む唯一無二の酒蔵です。
代表銘柄である「安東水軍」や「神の座」には、地域の歴史や人とのご縁が込められています。
少人数で丹精込めて造られる酒の数々は、どれも地酒の魅力を体現した逸品。
自然と文化が息づく鯵ヶ沢の地酒を、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
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