青森の地酒文化を体現する「鳩正宗 株式会社」とは?
青森県十和田市に本拠を構える「鳩正宗 株式会社」は、1899年(明治32年)創業の歴史ある酒蔵です。
屋号の「鳩正宗」は、蔵の神棚に舞い込んだ白鳩を守り神として祀ったことに由来しています。
創業時は「稲生正宗」という名で酒造りを行っていましたが、昭和初期に現在の名前へと改められました。
所在地は青森県十和田市三本木字稲吉176-2。
八甲田山系と奥入瀬渓流の清らかな伏流水を仕込み水に使用し、青森の自然と風土を存分に活かした酒造りが行われています。
明治から続く伝統と革新の歴史
鳩正宗の歩みは、明治時代にまで遡ります。
創業当初は、地元を流れる「稲生川」にちなんだ「稲生正宗」の銘柄でスタートしました。
その後、白鳩との縁をきっかけに現在の「鳩正宗」へと改名。
以来100年以上にわたり、地域に根ざした酒造りを続けています。
杜氏を務める佐藤企(たくみ)氏は、東京農業大学農学科を卒業後、蔵に入社。
2004年に南部杜氏の資格を取得し、2011年には青森県の卓越技能者にも認定されるなど、伝統と技術の両立を実現しています。
「地酒は地方食文化の結晶である」という社是のもと、地元産米と青森の気候・風土を活かした酒造りを貫いています。
代表銘柄と味わいの魅力
鳩正宗の日本酒には、地元の素材と水を活かした、風味豊かで繊細な味わいが特徴です。
中でも注目すべきは以下の銘柄です。
鳩正宗 純米大吟醸
華やかな香りとキレのある味わい。高精白された酒米を使い、芳醇な旨味と後味の爽快さを両立させた逸品。冷やして楽しむのが最適です。
八甲田おろし 純米酒 華吹雪60
青森県産の酒米「華吹雪」を100%使用し、60%精米で仕上げられた純米酒。米の旨みが十分に引き出され、まろやかで深みのあるコクが特徴。ぬる燗でも冷でも楽しめる一本です。
酒蔵見学と購入方法について
酒蔵見学の案内
鳩正宗では、毎年2月から3月上旬の午後3時以降に酒蔵見学を実施しています。
ただし、完全予約制となっており、事前の問い合わせが必要です。
※最新情報は変更されている可能性があるため、訪問前に公式サイトや電話で確認してください。
購入方法
鳩正宗の日本酒は、以下の方法で購入が可能です:
- 特約店:全国各地に販売協力店あり。
- ECサイト:Amazonや楽天市場などの通販サイトでも取り扱いがある銘柄があります。
- 直売所:明確な直売所情報は確認できませんが、蔵を訪れた際に購入できる可能性があります。
※ 詳細は事前に確認を。
まとめ
鳩正宗 株式会社は、青森県十和田市の自然と伝統に根ざした酒造りを行う老舗酒蔵です。
1899年創業という長い歴史を持ち、代表銘柄「鳩正宗」や「八甲田おろし」など、地域の魅力を凝縮した酒を生み出しています。
酒蔵見学は期間限定で実施されており、全国の特約店やオンラインでも入手可能です。
青森の地酒文化を知るうえで、ぜひ一度味わいたい蔵元のひとつです。
コメント