歴史ある八戸の名門酒蔵「八戸酒類株式会社 八鶴工場」とは?
青森県八戸市に本拠を構える「八戸酒類株式会社 八鶴工場」は、230年以上の歴史を誇る老舗の酒蔵です。
創業は天明6年(1786年)、初代・橋本八右衛門が酒屋を買い取り、八戸の地で酒造りを始めたことに端を発します。
現在は「八戸酒類株式会社」として、複数の酒造会社が統合された法人の一部であり、「八鶴」の銘柄を中心に、地元に根付いた高品質な酒造りを続けています。
- 屋号:八戸酒類株式会社 八鶴工場
- 所在地:青森県八戸市八日町1番地
- 創業:天明6年(1786年)
- 法人設立:昭和19年(1944年)
乾燥して晴天の多い八戸の気候は、寒造りに最適とされ、日本酒造りには恵まれた環境が整っています。
八戸酒類 八鶴工場の歩みと伝統
八鶴工場の歴史は、まさに八戸の酒文化の象徴といえます。
創業から230年以上、南部杜氏の技と気候風土を生かしながら進化してきました。
大正時代には大蔵省の勅任技師・江田謙治郎氏を迎え、技術革新を図り、近代的な酒造りの礎を築きました。
また、屋号「八鶴」は、八戸藩を治めた南部氏の家紋「向かい鶴」と、地名「八戸」の「八」にちなんで命名されたものです。
昭和19年には周辺の酒造会社と統合し「八戸酒類株式会社」を設立。
平成に入ってからも数々の鑑評会で金賞を受賞するなど、品質の高さには定評があります。
協会10号酵母の発祥蔵とも言われ、香り高い吟醸酒の醸造にも長けています。
地元で愛される八鶴工場の代表銘柄2選
八鶴 大吟醸
「八鶴 大吟醸」は、青森県産の酒造好適米「華想い」を100%使用した、華やかな香りとキレのある味わいが特徴の逸品です。
2015年の全国新酒鑑評会で金賞を受賞した実績を持ち、その流れを汲む代表作として現在も多くの日本酒ファンに愛されています。
- 香り:フルーティで気品ある吟醸香
- 味わい:すっきりとした口あたりで飲み飽きしない
- 飲み方:冷やして香りを楽しむのがおすすめ
特別な日の贈答品やお祝いの席にふさわしい、上品な一本です。
八鶴 超辛純米酒 剛酒(ごうしゅ)
「剛酒」は、淡麗辛口が主流の中で“超辛口”をコンセプトに掲げた個性派の純米酒です。
辛口ながらも旨味があり、しっかりとしたボディ感とキレの良さを兼ね備えた飲み応え抜群の日本酒です。
- 香り:控えめで料理の邪魔をしない
- 味わい:超辛口ながら深い旨味と重量感
- 飲み方:常温〜燗で食中酒として最適
和食との相性は抜群で、特に味の濃い料理と合わせると本領を発揮します。
蔵見学と購入方法について
蔵見学の現状
現在、ガイド付きの蔵見学は休止中です(2024年5月8日以降)。
ただし、平日・土曜の10:00~16:00は自由見学が可能となっています。
見学の際には直売所で入場許可証を受け取る必要があります。
※設備メンテナンスなどで見学できない場合もありますので、事前確認をおすすめします。
蔵元直売所のご案内
蔵元直売所は、かつての「河内屋橋本合名会社」旧事務所を活用した店舗で、国の登録有形文化財にも指定されています。
大正モダンな外観とステンドグラスの美しい光が印象的な建物です。
- 営業時間:10:00~17:00
- 定休日:日曜・祝日(または会社指定日)
- 住所:八戸市八日町6-1(ダイワロイネットホテル2軒隣)
- 内容:八鶴・如空の試飲販売、角打ち体験も可
購入方法
- 直売所:八戸市内の蔵元直売所で購入可能
- オンラインショップ:公式サイトにて販売中
- ECサイト:Amazon・楽天市場などでも取り扱いあり
- 全国の酒販店:一部取り扱いあり
八鶴工場の魅力を再確認
八戸酒類株式会社 八鶴工場は、230年以上の伝統を継承しながらも、新しい体制で革新的な酒造りに挑戦する老舗酒蔵です。
「八鶴 大吟醸」「八鶴 超辛純米酒 剛酒」といった銘柄は、その技術と情熱の結晶とも言える逸品であり、地元青森だけでなく全国の日本酒ファンに親しまれています。
八戸を訪れた際には、ぜひ蔵元直売所にも足を運んで、その魅力を体感してみてください。
コメント