青森・八戸の銘酒「八戸酒造株式会社」~伝統と革新が織りなす陸奥の酒造り~

陸奥八仙の文字 青森県

青森県八戸市に蔵を構える「八戸酒造株式会社」は、創業1775年という長い歴史を誇る老舗酒蔵です。

屋号は「近江屋」。

代表を務めるのは八代目蔵元・駒井庄三郎氏です。

「陸奥男山」や「陸奥八仙」といった個性豊かな銘柄を造り続ける同社は、県産の酒米や酵母、八戸・蟹沢地区の名水にこだわり、環境や健康に配慮した酒造りを実践しています。

伝統を守りながらも、時代のニーズに合った新しい挑戦を続ける姿勢が多くの日本酒ファンから支持されています。

所在地:青森県八戸市大字湊町字本町9番地


八戸酒造の歴史は、江戸時代中期の元文年間に遡ります。

初代・駒井庄三郎が近江の国から陸奥に渡り、1775年(安永4年)に剣吉で糀屋を開業、そこから酒造業をスタートさせました。

明治43年(1910年)には五代目が「陸奥男山」を商標登録。全国で「男山」の名を商標として登録した初の例とされています。

昭和19年(1944年)には戦時下の企業整備令により、周辺の酒造家16軒と合同して「八戸酒類株式会社」が発足。

その後1997年に独立し、旧八戸酒造の屋号を復活させ、現在の八戸酒造株式会社へとつながります。

また、八代目駒井庄三郎の代では「陸奥男山」が全国新酒鑑評会で5年連続金賞を受賞するなど、品質の高さが全国的に認められました。

1998年には新ブランド「陸奥八仙」がスタート。

以来、地元青森の素材を活かした酒造りで、地域と共に歩む酒蔵として進化を続けています。


陸奥男山 超辛純米

1910年に誕生した、八戸酒造の創業銘柄。「超辛純米」は、キレのある辛口でスッキリとした飲み口が特徴。

冷酒でも燗酒でも楽しめる万能タイプで、和洋問わず食中酒としても最適です。

酒の旨味と清涼感のバランスが良く、食事を引き立ててくれます。

陸奥八仙 特別純米(火入)

「陸奥八仙」ブランドの定番酒として地元八戸で長年愛されている1本。

特別純米らしい旨味と酸のバランスが絶妙で、どんな料理とも相性が良く、親しみやすい味わいが魅力です。

冷やしても、常温でも美味しくいただける汎用性の高いお酒です。

陸奥八仙 華想い40 純米大吟醸(火入)

華やかな香りと芳醇な旨味を楽しめる、ハイクラスの純米大吟醸。青森県産の酒米「華想い」を40%まで磨き上げ、芳醇さと清涼感の両立を実現しました。

上品な甘みと透明感のある喉越しで、特別な日や贈り物にも最適です。


蔵見学について

八戸酒造では、実際に酒造りの現場を見学できる「蔵見学」を実施しています。

創業からの歴史や酒造りの工程を学びながら、文化財にも指定されている歴史的建築を見学できる貴重な機会です。

見学の最後には試飲も楽しめます。

  • 実施日:通年 月〜金曜日(冬期10月〜2月は土曜日も営業、臨時休業あり)
  • 時間:10:00〜16:00(所要時間:約40分)
  • 料金:500円(試飲付き)
  • 予約:公式サイトから電話か予約フォーマットで

アクセス

  • 八戸ICより車で約20分
  • JR八戸駅より車で約30分
  • JR八戸線「陸奥湊駅」より徒歩5分

購入方法

八戸酒造の日本酒は、以下の方法で購入可能です。

  • 直売店:八戸市湊町の本社併設ショップで販売
  • オンラインショップ:公式サイトから購入可能
  • ECサイト:Amazon・楽天市場など大手通販サイトでも取り扱いあり

地元はもちろん、全国どこからでも手軽に入手できます。


八戸酒造株式会社は、1775年創業という長い歴史と、県産素材へのこだわり、そして文化財にも登録された蔵建築という多くの魅力を持つ青森県の酒蔵です。

「陸奥男山」や「陸奥八仙」など、個性的で高品質な日本酒を生み出し続けています。

蔵見学ではその魅力を肌で感じることができ、日本酒ファンにはたまらない体験となるでしょう。

青森の風土を味わう一杯として、ぜひ八戸酒造の酒を手に取ってみてください。

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